主任警部モースS3Ep1【ハンベリー・ハウスの殺人】
2020年02月19日 公開
シーズン3エピソード1【ハンベリー・ハウスの殺人】のあらすじ&最後までのネタバレです。
===
物語のスタートは、オックスフォード大学の学寮長の選挙のシーンから。
候補者のウルマンとハンベリーは票が同数となり、さらに上に審議をゆだねるため、視学官が呼ばれることになる。
結果を聞いたウルマンは、ハンベリーの屋敷へとやってくる。
ウルマンはハンベリーに対し、選挙を下りるように迫るが、ハンベリーは聞く耳を持たない。
一方、ロンドンまでオペラのトスカを観に行っていたモースは、夜遅くにオックスフォードまで列車で帰ってくる。
その列車には、ハンベリー夫人と、近所でバーを経営しているパーカー夫人も居た。
約束の時間に遅れて迎えに来た庭師のジョン。
彼はパーカー夫妻の経営するバーで樽運びの手伝いをしていたと言い訳する。
そんな彼に、パーカー夫人も一緒に送るように言い、ハンベリー夫人は車に乗り込む。
そしてパーカーを送り届けて家に帰ってくるが……。
翌朝、ハンベリーの書斎から絵画の数々が盗まれていることが分かり騒ぎになるが、とうのハンベリーは行方不明。
警察を待つまでの間、夫人は娘の家庭教師であるミシェルに対し、すぐにこの家から出ていくように言いつける。
モースとルイスは、上からの命令で絵画盗難を調べさせられることに。
モースは金持ちが好きではないので、イライラ&やる気ゼロ。
書斎の絵画は裸婦像ばかり。6枚ほど盗まれていたが、夫人は興味なしのよう。
手伝いの女性モルビー、ハンベリーの娘のジョージーナ、手伝いで庭師のジョンに事情を訊くも、特に怪しい点は無し。
ミシェルは昨晩、オックスフォードのディスコへ行っており、友人のロジャーに家まで送ってもらったと言う。
モースは庭師のジョンに庭を案内してもらいながら、一族の墓でもあるという教会へと足を踏み入れる。
なんとそこには、亡くなったハンベリーの遺体があった。
モースたちはさっそく捜査を始める。
大学へ向かったモースは学長に会いに行き、そこで学寮長の選挙にハンベリーが立候補した経緯を聞く。
彼は資産家であり、財政界の重鎮とも面識があった。その資金力を元に立候補したのではと言われる。
さらにモースはハンベリーの対抗馬であるウルマンに話を聞きに行く。
彼はハンベリーが集めていた裸婦像を「低俗な芸術」と一刀両断。
彼が昨日ハンベリーに会いに行ったことは認めたが、何も問題はなかったと言う。
そんな彼に、ハンベリーが亡くなったことを告げるが、頑として無関係だと主張した。
マックスが発作で倒れ、今回の事件は代わりにラッセルという女性監察医が担当することに。
遺体は複数回殴打されていたが、モースは教会に血痕がなかったことを不審に思う。
ハンベリー夫人は夫の死を伝えるために息子の学校へと向かうと言い、モース達はそれを許可する。
ハンベリー夫人も免許は持っているものの、スピード違反で免停になったため代わりに庭師のジョンが運転すると言う。
二人はそのまま車に乗って出かけるが……。
一方のモースとルイスは、庭師のジョンが昨夜樽を運ぶのを手伝ったと言うパーカー夫妻が営むバーへとやってくる。
そこで事情を訊くとハンベリーはよくこの店に来ていたと言い、奥さん以外は顔なじみだと証言する。
夫人だけはお高く留まっており、店には寄り付かないらしい。夫婦仲も決していいものではないと言うが、
妬み嫉みを含む話に嫌気がさし、モースはそのまま店を後にする。
そのころ、家庭教師のミシェルはロジャーと会っていた。
ミシェルが夫人に急に首にされたことを告げると、彼は「あの手紙のせいだ」と言うが……
モースとルイスがハンベリーの屋敷に戻ってくると、途中でスポーツカーとすれ違った。
ハンドルを切った両車、スポーツカーは大破して運転していた男が死亡する。
男の所持品から身元が判明するが、被害者はミシェルの友人のロジャーであった。
その持ち物の中には、ハンベリー夫妻のどちらかを脅していたと思われる脅迫状が残っていた。
ルイスが車を検分すると、ブレーキに細工がされているのが分かる。
現場検証をしていると、ジョンとハンベリー夫人が帰ってくる。
ジョンの靴に泥汚れがついていることが気になったルイスだったが、ひとまずミシェルに事情を訊くことにする。
モースはロジャーの検死にやってきたラッセルから、ハンベリーの遺体が高いところから墜落したのではないかと訊かされる。
さらに死亡推定時刻が午前0時前ではないかという報告も得る。
ルイスがミシェルの部屋へと向かうが、彼女はすでに姿を消した後。
モースはルイスを連れて、屋敷の庭へと向かう。
モースは遠くから屋敷の庭を見て、もしかすればハンベリーが自殺し、それをみんなが隠しているのではないかと推理した。
屋根を調べようと、夫人やモルビーに屋根裏部屋の鍵を渡すように言うが、鍵は主のハンベリーしか持っていなかったと言われ、
二人はひとまず登ってみることに。
屋敷の屋根に掲揚されている旗が半旗になっていた点を考えると、主人以外にも誰かが屋根に上がれることになる、とルイスが推理すると、モースはそれをほめる。
屋根裏部屋には写真撮影スタジオがあったが、殺しにつながるような怪しいものは無し。
屋上へと続く窓から外に出て、ルイスが確認するも怪しい点は見つからなかった。
そこへハンベリー夫人が現れて、モースはハンベリーの自殺について問う。
すると夫人は観念したように話しはじめるのだった。
昨晩、夫人が家に帰ると、ハンベリーが庭で亡くなっていた。
遺体を教会へ隠し、他殺に見せかけるようにジョンに殴らせたのだと言う。
なぜそんなことをしたのかと問われ、彼女はそれが最善だと思ったと答える。
夫に掛かっている生命保険を得るために、自殺を他殺に見せかけたと言うのだ。
ハンベリー夫人は夫に離婚を申し出ていた。学寮長に立候補した彼についていけなかったらしい。
彼女の心は既に夫に対してはなく、ジョンを愛しており、もしハンベリーが学寮長になれば、必ず離婚すると伝えていた。
ハンベリーは、学寮長になってしまったことで妻と別れなければならないことを苦にし自殺したのだと夫人は思ったと言う。
しかしハンベリーはウルマンと同票で、学寮長には決していなかったとモースが伝えると、彼女は動揺した。
ジョンに話を聞くと、ハンベリーの遺体を隠したことを認めた。
絵は湖畔に運んだといい、ハンベリー夫人への愛を語り始める。
ハンベリーは写真にのめり込み、夫人への愛を失っていた。だから代わりに自分が彼女を愛していると言う。
その言葉にモースは怒るのだった。
ジョンと夫人の話を聞いて、ハンベリーの自殺を怪しみ始めたモース。
そしてもう一度、屋根裏部屋を調べ始める。
ルイスが写真の現像液の中にあるフィルムを発見する。
なんと、彼が収集する裸婦像のポージングを真似た家庭教師ミシェルの裸体の写真だった。
モースが大学にそのことを報告しに向かうと、そこでウルマンが学寮長の選挙を下りたことを知る。
一方ルイスはハンベリーの書斎にあったパソコンに、遺書のデータが残っていることを発見する。
モースはラッセルに会いに行き、ハンベリーの遺体について再度確認する。
頭部の傷は、落下によるものだけでなくハンマーで殴られた傷もあり、致命傷はハンマーによるものだと報告を受けた。
モースはルイスと合流。
ルイスが発見した遺書のデータは、スペリングも間違いが多く、別人がハンベリーの自殺を偽装したものだろうと断定する。
再度、屋根裏部屋へと向かい、ハンベリーの殺害に使われた凶器を探し始める。
そこでルイスは三脚が歪んでいるのを発見。これが凶器だろうと二人は推理する。
つづいて実行犯を捜すため、モースとルイスは再度証言を集め出す。
逃走していたミシェルが見つかり、屋敷に連れ戻される。
裸の写真を撮られたミシェル。彼女は気にしていなかったが、ロジャーがそれを知ってハンベリーを脅迫していたのが真相だった。
そして二人は、得た金で結婚して渡仏するつもりだったと言う。
それがバレたから、ハンベリー夫人にクビにされて家を追い出されたのだと彼女が言うが……
モースとルイスは推理を始める。
この事件の動機は、自分を愛してくれなくなった夫と、美しい家庭教師への嫉妬。
ルイスは、ロジャーが死んだ直後に会ったジョンの足元が泥で汚れていたことを踏まえて、ブレーキに細工したのはジョンではないかと考える。
ロジャーが死んだときには、夫人はジョンと共に息子の学校へと向かっていたというアリバイがあるが、
ハンベリー夫人は運転できないわけではなく、免許取消で車を運転しないだけで、本当はハンベリー夫人一人が息子の学校に行き、ジョンはここに残っていたのではないかと推理。
さらに、彼女が証言した昨晩のアリバイも嘘だった。
彼女はロンドンへとオペラ「トスカ」を観に行ったと言うが、彼女が観たという出演者は当日体調不良で代理が出演していたことを、同じものを観劇していたモースは知っていたのだ。
ジョンとハンベリー夫人は結託して夫を殺害、互いにアリバイを作り、自殺に見せかけ、
さらに保険金のためにそれを他殺にみせると言う複雑な工作をしていた。
ジョンとの関係を告げに行った夫人はハンベリーともみ合いにあり、殺してしまったと白状する。
そして、写真のことを脅してきたロジャーをジョンに殺させたのだった。
夫からの愛を失い、若い家庭教師に夢中になる夫。そんな彼への憎しみと、美しき家庭教師を売春婦と呼ぶほどの強い怒り。
そしてそんな自分を愛してくれる優しき庭師。
連行されていく母をジョージーナは引き留める。
それを止めようとする女性警官の手を突っぱねる気の強さを見て、
「母親譲りの気の強い性格だ」と言ってモースとルイスは屋敷を後にするのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
夫婦関係は何年も前に破綻していたようですが、その割に幼いジョージーナが居たので、
「なぜ?」と思っていたのですが、ジョージーナはハンベリー夫妻の養女だそうです。
だから、最後のシーンの「母親譲りの」は血縁はないのに、そう見えたということです。
最後のモースの言葉は何を意味しているのか考えたのですが、
一貫してハンベリー夫人は気が強く、ツンケンしていて、モースやルイスもタジタジだった印象があったので、
それを皮肉っているのかなと思いました。もちろん、一人残された幼女への同情もあるのでしょうが。
今回のエピソードはハンベリーハウスというお屋敷での事件でした。
立派な外観、広い庭。地域の人たちを動員してまでの維持。
モースとルイスは労働者階級なんでしょうかね。大金持ちへの皮肉発言が散りばめられていました。
ルイスは芸術や学問に対して深い知識を持っていないという役回りなのか、凡人的発言が多め。
一方のモースはクラオタでもあるし、芸術にも造詣が深いから、ご夫人との美術談義にも対応できておりましたが、
それでも、お金持ち特有の鼻につく感じが嫌いなのがめちゃくちゃ露骨でした。
かといって、そういう人たちを妬む人々(パーカー夫人)の発言も露骨に嫌がってましたが。
モース警部、あなたもさして変わらないような発言をしてますよ……(;´∀`)と言いたくなる感じ。
いや~それにしても、前回よりも増してモースとルイスのやり取りが可愛らしいですわ。
なんだろう、シーズン3になってから、親密度が上がっている気がします。
カーオーディオから流れるマリア・カラスの歌を聴いて、ルイスが一言「キャッツですか?」
(んなわけねーだろ!という呆れた顔のモース)
モースはマリアカラスが好きなんですね。でもハンベリー夫人に酷評されててちょっと凹んでた。
態度が気に食わんとか言われてたしwもはや技術の批判ではなかった。
ハンベリーの遺体が見つかる前、美術品の盗難の捜査には全く乗り気じゃないモース。
どんだけ殺人事件が好きなんだ!と思わずツッコミを入れたくなってしまった(;´∀`)
ハンベリーの屋敷に到着して、その見事なお屋敷(文化財らしい)の石細工を見て、
「こりゃ凄い、修復にも手がかかる」と言っちゃうルイスに、
「お前は石工か?」と返すモース。なに、このやり取りw
ルイス「そんな(石工の)才能があれば、今ごろ警部になってますよ」
モース「才能が【あった】なら、だろ。仮定法(の文法)を使えないと警部には昇進できないぞ」
と言い返されるルイス。
黙って聞き流すのかと思いきや、捜査をしたくなくてウジウジ文句を垂れるモースに対し、
モース「はあ、丁重に接すれば、昼前には帰れるだろう……」
ルイス「帰れる【かも】しれない、じゃないんですか?」
と、ばっちり言い返すルイス。その口答えに「えっ……('ω')」って顔でルイスを見ちゃう警部が可愛い。
屋根裏へのドアが開かなくて「俺に任せろ!」とモースがイキるんだけど、もちろん力じゃ開かない。
すると、ルイスはナイフを取り出して、横の窓を解錠。しれっとドアのカギをオープンしちゃうんですよね。
それされた時のモースの表情も可愛すぎる
[扉] ルイス(´_ゝ`)……( ・´~・`)モース
仲よしかよ
今シーズンからマックスの代わりにラッセルちゃんが登場。
可愛いでございますね。マックスと同じものの言い回し、モースもタジタジです。
ニューカッスルで研修を受けたんだそうです。ルイスの子供ちゃんも生まれた病院だそうで、ルイスとすぐに打ち解ける。
殺人事件そのものの感想ですが、いや~いいな、舞台がいい。
イギリスの貴族感。執事こそいないけど、庭師、お手伝い、家庭教師……
オペラに絵画、秘密の屋根裏部屋。広い庭に教会……
世界観がとても好きでした。
内容としては、愛憎モノか……という感じでしたが。
ハンベリーのダンナは別にミシェルを抱いていたわけじゃないのでは?
それでも若い女の裸体の写真を撮っていたらショックか。
放映当時、不倫やら身分違い?の恋愛やら、離婚やらが世間的にどういう目で見られていたのかわかりませんが、
とっとと別れればよかったのに!と、ハンベリー夫人にエールを送ります。
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)
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物語のスタートは、オックスフォード大学の学寮長の選挙のシーンから。
候補者のウルマンとハンベリーは票が同数となり、さらに上に審議をゆだねるため、視学官が呼ばれることになる。
結果を聞いたウルマンは、ハンベリーの屋敷へとやってくる。
ウルマンはハンベリーに対し、選挙を下りるように迫るが、ハンベリーは聞く耳を持たない。
一方、ロンドンまでオペラのトスカを観に行っていたモースは、夜遅くにオックスフォードまで列車で帰ってくる。
その列車には、ハンベリー夫人と、近所でバーを経営しているパーカー夫人も居た。
約束の時間に遅れて迎えに来た庭師のジョン。
彼はパーカー夫妻の経営するバーで樽運びの手伝いをしていたと言い訳する。
そんな彼に、パーカー夫人も一緒に送るように言い、ハンベリー夫人は車に乗り込む。
そしてパーカーを送り届けて家に帰ってくるが……。
翌朝、ハンベリーの書斎から絵画の数々が盗まれていることが分かり騒ぎになるが、とうのハンベリーは行方不明。
警察を待つまでの間、夫人は娘の家庭教師であるミシェルに対し、すぐにこの家から出ていくように言いつける。
モースとルイスは、上からの命令で絵画盗難を調べさせられることに。
モースは金持ちが好きではないので、イライラ&やる気ゼロ。
書斎の絵画は裸婦像ばかり。6枚ほど盗まれていたが、夫人は興味なしのよう。
手伝いの女性モルビー、ハンベリーの娘のジョージーナ、手伝いで庭師のジョンに事情を訊くも、特に怪しい点は無し。
ミシェルは昨晩、オックスフォードのディスコへ行っており、友人のロジャーに家まで送ってもらったと言う。
モースは庭師のジョンに庭を案内してもらいながら、一族の墓でもあるという教会へと足を踏み入れる。
なんとそこには、亡くなったハンベリーの遺体があった。
モースたちはさっそく捜査を始める。
大学へ向かったモースは学長に会いに行き、そこで学寮長の選挙にハンベリーが立候補した経緯を聞く。
彼は資産家であり、財政界の重鎮とも面識があった。その資金力を元に立候補したのではと言われる。
さらにモースはハンベリーの対抗馬であるウルマンに話を聞きに行く。
彼はハンベリーが集めていた裸婦像を「低俗な芸術」と一刀両断。
彼が昨日ハンベリーに会いに行ったことは認めたが、何も問題はなかったと言う。
そんな彼に、ハンベリーが亡くなったことを告げるが、頑として無関係だと主張した。
マックスが発作で倒れ、今回の事件は代わりにラッセルという女性監察医が担当することに。
遺体は複数回殴打されていたが、モースは教会に血痕がなかったことを不審に思う。
ハンベリー夫人は夫の死を伝えるために息子の学校へと向かうと言い、モース達はそれを許可する。
ハンベリー夫人も免許は持っているものの、スピード違反で免停になったため代わりに庭師のジョンが運転すると言う。
二人はそのまま車に乗って出かけるが……。
一方のモースとルイスは、庭師のジョンが昨夜樽を運ぶのを手伝ったと言うパーカー夫妻が営むバーへとやってくる。
そこで事情を訊くとハンベリーはよくこの店に来ていたと言い、奥さん以外は顔なじみだと証言する。
夫人だけはお高く留まっており、店には寄り付かないらしい。夫婦仲も決していいものではないと言うが、
妬み嫉みを含む話に嫌気がさし、モースはそのまま店を後にする。
そのころ、家庭教師のミシェルはロジャーと会っていた。
ミシェルが夫人に急に首にされたことを告げると、彼は「あの手紙のせいだ」と言うが……
モースとルイスがハンベリーの屋敷に戻ってくると、途中でスポーツカーとすれ違った。
ハンドルを切った両車、スポーツカーは大破して運転していた男が死亡する。
男の所持品から身元が判明するが、被害者はミシェルの友人のロジャーであった。
その持ち物の中には、ハンベリー夫妻のどちらかを脅していたと思われる脅迫状が残っていた。
ルイスが車を検分すると、ブレーキに細工がされているのが分かる。
現場検証をしていると、ジョンとハンベリー夫人が帰ってくる。
ジョンの靴に泥汚れがついていることが気になったルイスだったが、ひとまずミシェルに事情を訊くことにする。
モースはロジャーの検死にやってきたラッセルから、ハンベリーの遺体が高いところから墜落したのではないかと訊かされる。
さらに死亡推定時刻が午前0時前ではないかという報告も得る。
ルイスがミシェルの部屋へと向かうが、彼女はすでに姿を消した後。
モースはルイスを連れて、屋敷の庭へと向かう。
モースは遠くから屋敷の庭を見て、もしかすればハンベリーが自殺し、それをみんなが隠しているのではないかと推理した。
屋根を調べようと、夫人やモルビーに屋根裏部屋の鍵を渡すように言うが、鍵は主のハンベリーしか持っていなかったと言われ、
二人はひとまず登ってみることに。
屋敷の屋根に掲揚されている旗が半旗になっていた点を考えると、主人以外にも誰かが屋根に上がれることになる、とルイスが推理すると、モースはそれをほめる。
屋根裏部屋には写真撮影スタジオがあったが、殺しにつながるような怪しいものは無し。
屋上へと続く窓から外に出て、ルイスが確認するも怪しい点は見つからなかった。
そこへハンベリー夫人が現れて、モースはハンベリーの自殺について問う。
すると夫人は観念したように話しはじめるのだった。
昨晩、夫人が家に帰ると、ハンベリーが庭で亡くなっていた。
遺体を教会へ隠し、他殺に見せかけるようにジョンに殴らせたのだと言う。
なぜそんなことをしたのかと問われ、彼女はそれが最善だと思ったと答える。
夫に掛かっている生命保険を得るために、自殺を他殺に見せかけたと言うのだ。
ハンベリー夫人は夫に離婚を申し出ていた。学寮長に立候補した彼についていけなかったらしい。
彼女の心は既に夫に対してはなく、ジョンを愛しており、もしハンベリーが学寮長になれば、必ず離婚すると伝えていた。
ハンベリーは、学寮長になってしまったことで妻と別れなければならないことを苦にし自殺したのだと夫人は思ったと言う。
しかしハンベリーはウルマンと同票で、学寮長には決していなかったとモースが伝えると、彼女は動揺した。
ジョンに話を聞くと、ハンベリーの遺体を隠したことを認めた。
絵は湖畔に運んだといい、ハンベリー夫人への愛を語り始める。
ハンベリーは写真にのめり込み、夫人への愛を失っていた。だから代わりに自分が彼女を愛していると言う。
その言葉にモースは怒るのだった。
ジョンと夫人の話を聞いて、ハンベリーの自殺を怪しみ始めたモース。
そしてもう一度、屋根裏部屋を調べ始める。
ルイスが写真の現像液の中にあるフィルムを発見する。
なんと、彼が収集する裸婦像のポージングを真似た家庭教師ミシェルの裸体の写真だった。
モースが大学にそのことを報告しに向かうと、そこでウルマンが学寮長の選挙を下りたことを知る。
一方ルイスはハンベリーの書斎にあったパソコンに、遺書のデータが残っていることを発見する。
モースはラッセルに会いに行き、ハンベリーの遺体について再度確認する。
頭部の傷は、落下によるものだけでなくハンマーで殴られた傷もあり、致命傷はハンマーによるものだと報告を受けた。
モースはルイスと合流。
ルイスが発見した遺書のデータは、スペリングも間違いが多く、別人がハンベリーの自殺を偽装したものだろうと断定する。
再度、屋根裏部屋へと向かい、ハンベリーの殺害に使われた凶器を探し始める。
そこでルイスは三脚が歪んでいるのを発見。これが凶器だろうと二人は推理する。
つづいて実行犯を捜すため、モースとルイスは再度証言を集め出す。
逃走していたミシェルが見つかり、屋敷に連れ戻される。
裸の写真を撮られたミシェル。彼女は気にしていなかったが、ロジャーがそれを知ってハンベリーを脅迫していたのが真相だった。
そして二人は、得た金で結婚して渡仏するつもりだったと言う。
それがバレたから、ハンベリー夫人にクビにされて家を追い出されたのだと彼女が言うが……
モースとルイスは推理を始める。
この事件の動機は、自分を愛してくれなくなった夫と、美しい家庭教師への嫉妬。
ルイスは、ロジャーが死んだ直後に会ったジョンの足元が泥で汚れていたことを踏まえて、ブレーキに細工したのはジョンではないかと考える。
ロジャーが死んだときには、夫人はジョンと共に息子の学校へと向かっていたというアリバイがあるが、
ハンベリー夫人は運転できないわけではなく、免許取消で車を運転しないだけで、本当はハンベリー夫人一人が息子の学校に行き、ジョンはここに残っていたのではないかと推理。
さらに、彼女が証言した昨晩のアリバイも嘘だった。
彼女はロンドンへとオペラ「トスカ」を観に行ったと言うが、彼女が観たという出演者は当日体調不良で代理が出演していたことを、同じものを観劇していたモースは知っていたのだ。
ジョンとハンベリー夫人は結託して夫を殺害、互いにアリバイを作り、自殺に見せかけ、
さらに保険金のためにそれを他殺にみせると言う複雑な工作をしていた。
ジョンとの関係を告げに行った夫人はハンベリーともみ合いにあり、殺してしまったと白状する。
そして、写真のことを脅してきたロジャーをジョンに殺させたのだった。
夫からの愛を失い、若い家庭教師に夢中になる夫。そんな彼への憎しみと、美しき家庭教師を売春婦と呼ぶほどの強い怒り。
そしてそんな自分を愛してくれる優しき庭師。
連行されていく母をジョージーナは引き留める。
それを止めようとする女性警官の手を突っぱねる気の強さを見て、
「母親譲りの気の強い性格だ」と言ってモースとルイスは屋敷を後にするのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
夫婦関係は何年も前に破綻していたようですが、その割に幼いジョージーナが居たので、
「なぜ?」と思っていたのですが、ジョージーナはハンベリー夫妻の養女だそうです。
だから、最後のシーンの「母親譲りの」は血縁はないのに、そう見えたということです。
最後のモースの言葉は何を意味しているのか考えたのですが、
一貫してハンベリー夫人は気が強く、ツンケンしていて、モースやルイスもタジタジだった印象があったので、
それを皮肉っているのかなと思いました。もちろん、一人残された幼女への同情もあるのでしょうが。
今回のエピソードはハンベリーハウスというお屋敷での事件でした。
立派な外観、広い庭。地域の人たちを動員してまでの維持。
モースとルイスは労働者階級なんでしょうかね。大金持ちへの皮肉発言が散りばめられていました。
ルイスは芸術や学問に対して深い知識を持っていないという役回りなのか、凡人的発言が多め。
一方のモースはクラオタでもあるし、芸術にも造詣が深いから、ご夫人との美術談義にも対応できておりましたが、
それでも、お金持ち特有の鼻につく感じが嫌いなのがめちゃくちゃ露骨でした。
かといって、そういう人たちを妬む人々(パーカー夫人)の発言も露骨に嫌がってましたが。
モース警部、あなたもさして変わらないような発言をしてますよ……(;´∀`)と言いたくなる感じ。
いや~それにしても、前回よりも増してモースとルイスのやり取りが可愛らしいですわ。
なんだろう、シーズン3になってから、親密度が上がっている気がします。
カーオーディオから流れるマリア・カラスの歌を聴いて、ルイスが一言「キャッツですか?」
(んなわけねーだろ!という呆れた顔のモース)
モースはマリアカラスが好きなんですね。でもハンベリー夫人に酷評されててちょっと凹んでた。
態度が気に食わんとか言われてたしwもはや技術の批判ではなかった。
ハンベリーの遺体が見つかる前、美術品の盗難の捜査には全く乗り気じゃないモース。
どんだけ殺人事件が好きなんだ!と思わずツッコミを入れたくなってしまった(;´∀`)
ハンベリーの屋敷に到着して、その見事なお屋敷(文化財らしい)の石細工を見て、
「こりゃ凄い、修復にも手がかかる」と言っちゃうルイスに、
「お前は石工か?」と返すモース。なに、このやり取りw
ルイス「そんな(石工の)才能があれば、今ごろ警部になってますよ」
モース「才能が【あった】なら、だろ。仮定法(の文法)を使えないと警部には昇進できないぞ」
と言い返されるルイス。
黙って聞き流すのかと思いきや、捜査をしたくなくてウジウジ文句を垂れるモースに対し、
モース「はあ、丁重に接すれば、昼前には帰れるだろう……」
ルイス「帰れる【かも】しれない、じゃないんですか?」
と、ばっちり言い返すルイス。その口答えに「えっ……('ω')」って顔でルイスを見ちゃう警部が可愛い。
屋根裏へのドアが開かなくて「俺に任せろ!」とモースがイキるんだけど、もちろん力じゃ開かない。
すると、ルイスはナイフを取り出して、横の窓を解錠。しれっとドアのカギをオープンしちゃうんですよね。
それされた時のモースの表情も可愛すぎる
[扉] ルイス(´_ゝ`)……( ・´~・`)モース
仲よしかよ
今シーズンからマックスの代わりにラッセルちゃんが登場。
可愛いでございますね。マックスと同じものの言い回し、モースもタジタジです。
ニューカッスルで研修を受けたんだそうです。ルイスの子供ちゃんも生まれた病院だそうで、ルイスとすぐに打ち解ける。
殺人事件そのものの感想ですが、いや~いいな、舞台がいい。
イギリスの貴族感。執事こそいないけど、庭師、お手伝い、家庭教師……
オペラに絵画、秘密の屋根裏部屋。広い庭に教会……
世界観がとても好きでした。
内容としては、愛憎モノか……という感じでしたが。
ハンベリーのダンナは別にミシェルを抱いていたわけじゃないのでは?
それでも若い女の裸体の写真を撮っていたらショックか。
放映当時、不倫やら身分違い?の恋愛やら、離婚やらが世間的にどういう目で見られていたのかわかりませんが、
とっとと別れればよかったのに!と、ハンベリー夫人にエールを送ります。
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)
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