主任警部モースS4E1【邪悪の蛇】
2020年03月16日 公開
シーズン4エピソード1【邪悪の蛇】のあらすじ&最後までのネタバレです。
久しぶりのモースです!
蛇って単語はなんだかそそられるものです。
ホームズの話にも「まだらの紐」ってのがありましたが、それを連想するからでしょうか。
内容は全然違いますけど、この話も全体的に「気色悪い」雰囲気が漂っていました。
久しぶりのモースです!
蛇って単語はなんだかそそられるものです。
ホームズの話にも「まだらの紐」ってのがありましたが、それを連想するからでしょうか。
内容は全然違いますけど、この話も全体的に「気色悪い」雰囲気が漂っていました。
===
大雨降りしきるオックスフォード。
大学の学寮で、学寮長とディア博士が並んで歩いていた。
忘れ物に気づいた学寮長はディア博士を先に行かせ、後で合流すると言ってその場を離れるが……
その直後、ディア博士が瀕死の状態で見つかる。
第一発見者は学寮長だった。
ディア博士は若い強盗に襲われていたと証言する学寮長。
ひとしきり状況を聞いて帰ろうとすると、ディア博士が亡くなったとの連絡が入る。
翌日、大学へ向かって現場を確認。
犯人のものと思われる吐しゃ物が残っていたが。目撃した守衛は顔をよく覚えていなかった。
モースは校舎から讃美歌が響いているのに惹かれ、教室へと入る。
そこには数学講師で聖歌隊の指揮でもあるジェイクが居た。彼とモースは旧知の仲だった。
司法解剖の結果、ディア博士は心臓発作による病死。余命も短かった。
それをジェイクに伝えると、親しかったようでかなりショックを受けた表情を浮かべる。
ジェイクはモースに、ディア博士のことを話す。その中で、
「ティア博士は今度行われる環境問題の討論会の中で、重要な事実を発表すると言っていた」
それを聞いたモースは殺人ではないかと疑い始める。
ルイスはディア博士の研究室へと向かう。そこにはテープレコーダーがあったが、レコーダーの中身は空。
ケースも空で、テープが行方不明になっていることに気づく。
同じころ、学寮長の家にジャーナリストのシルヴィーが訪れる。
彼女と学寮長は縁戚で家族ぐるみの付き合いがあった。
書斎で学生と学寮長がある録音を聞いていた。それはまさにディア博士の部屋から盗まれた音源だった。
モースが再度学寮長を訪ねていくが、学寮長はティセ博士が討論会で何を話そうとしていたかは分からないと白を切る。
事情を訊いていると、学寮長あてに大きな箱が送られてくる。
学寮長の妻がそれをみるなり「これは嫌がらせだから、返送して」と取り乱す。
学寮長はそれを宥めて、箱を開けると、その中には動物の骨が入っていた。
モースは警視正から呼び出され、あまり事件に首を突っ込まないようにと釘を刺される。
適当に返事をしてルイスと捜査を始めたモースは、再度学長寮の家を訪ねて、妻に過去の嫌がらせについて話を聞く。
過去に二度、変な小包が届き、蛇の皮、腐敗した魚や貝が入っていたと言う。
その頃、学寮長の娘イモジェンは庭先で夫のロンと、シルヴィーが仲睦まじく話しているのを隠れて見ていた。
シルヴィーはロンに「イモジェンに何があったのか」と尋ねる。
シルヴィーの知っているイモジェンは快活で明るい女性だったが、
しばらく疎遠にしている間に人が変わってしまったかのようにおとなしくなってしまったことを不思議に思っていた。
ロンは、彼女が心の病を患ったのだと答える。
シルヴィーはイモジェンが心配になり、彼女に会おうと試みるが、ロンや学寮長をそれを断固拒絶する。
モースとルイスは署に戻り、情報を整理していく。
普段は人前に立ちたがらないディア博士が、討論会で何かを語ろうとしていた。
学寮長は嫌がらせを受けているが、事を荒立てたがらない様子。
モース「何を討論会で語ろうとしていたのか?」
ルイス「もしかしたら、テープに吹き込んでいたのかも」
モース「でもそれが行方不明……!!ルイス!一杯奢ってやる( ・´ー・`)!」
ルイス「え~豆スープが飲みたい気分なのに(´ゝ`;)」
モース「そんな季節じゃないだろ!」
モースとルイスは再度ディア博士の荷物を調べようと研究室へ向かう。
ジェイクにも改めて話を聞きに行くが、そこに知らない男も一緒に居た。
彼と懇ろな関係であると告げるジェイク。モースはそれを意に介さず、ディア博士のことを尋ねる。
ジェイクから「討論会で重要な事実を発表する」と聞いていたモースは、その内容を改めて問いただすが、
前とは打って変わって、固く口を閉ざしてしまうのだった。
ルイスもまた大学関係者に話を聞いたが、みな口が重い。
ただその態度から、学寮長は慕われていないことだけは分かった。
彼がまだ財政係をしていたころ、学寮は資金が潤沢で、景気が良かったと言う。
研究資金を提供してくれていたCORBI社に投資するほどの羽振りの良さだったことをルイスが報告すると、
その社名を聞いてモースの目の色が変わる。
「CORBI社と言えば、ジャーナリストのシルヴィーが暴露記事を書いて、大損害が出た会社だ」
大学ではディア博士の葬儀が営まれる。モースたちも出席し、終わったあとでシルヴィーに話を聞いていると、
突然守衛の男が声を上げる。ディア博士の事件の夜、彼のそばにいた男を見つけたというのだ。
モースたちが駆け寄ると、そこに居たのは、ジェイクの部屋に居た男だった。
男が捕まったのを見たジェイクは焦って研究室に戻り、身支度を整える。
その中には、あのカセットテープも入っていた。
連行された男の名前はマクガヴァン。しかし完全黙秘を貫く。
そこへルイスがやってきて、ある写真を差し出す。それはマクガヴァンとその母親が写ったものだった。
ディア博士の葬儀中に彼の自宅は何者かによって放火されていた。
同居中の母は病に伏しており、入院していると言うことまで分かる。
モースはそれを聞いて、学寮長とディア博士についてさらに情報が必要だと考える。
モースはマクガヴァンの母を訪ねる。
するとそこにスーツ姿の怪しい男が一人、マクガヴァンの母に何かを話しかけていた。
男はモースの姿を見るなり逃走してしまう。
その夜、学寮長の家ではイモジェンとシルヴィーがピアノを弾いていた。
久しぶりに流れる和やかな雰囲気も、学寮長の陰険な態度で白けてしまう。
シルヴィーは学寮長に関する記事をまとめている最中で、まだまだ書きたいことがあるから取材を延長したいと言い出す。
それを聞いた学寮長夫妻はまるで悪夢が続くかのような悲壮感を漂わせるのだった。
ジェイクは翌日、荷物を持って学寮を後にする。
モースに対し、話せない事情があることを告げる手紙を残していた。
モースとルイスはそれを読んで「深追いすると大変なことになるかもしれない」と頭を悩ます。
マクガヴァンがこの事件を解くカギではないかとルイスが言う。
彼の職業はシステムアナリストだった。今でも求人の絶えない職にも関わらず、マクガヴァンは失業中だった。
彼はソイルスキャンという会社に勤めていた。それはCORBI社の子会社だった。
だがそれ以上に何も捜査が進んでいかず、頭打ち。モースは苛立ち、ルイスに当たる。
ルイスはソイルスキャン社について調べると言って、モースを置いて捜査に出かける。
マクガヴァンはソイルスキャン社で環境問題に取り組んでいた。
ディア博士もまた環境問題に重きを置いた研究者で、立場としては同じ側だったにもかかわらず、
マクガヴァンはなぜディア博士を殺そうとしたのかという疑問がモースとルイスに浮かぶ。
事件当時は豪雨で、傘を差していたというのもあって人違いをしたのではないかとルイスが推理する。
本当の狙いは学寮長だったのではないかというルイスに対し、モースは可能性はあるとしながらも情報が乏しいと頭を抱える。
そこへ学寮長夫人から連絡が入り、また不審な小包が届いたと言われる。
モースが向かうと、そこにはシルヴィーが待っていた。学寮長の妻は、イモジェンの元へ向かったと言う。
箱の中身は緑のリボンだった。羊の骨ほどのインパクトはないまでも、薄気味悪いものだった。
シルヴィーに学寮長家族のことを尋ねると、彼女はイモジェンと姉妹のように育てられたことが窮屈だったとこぼす。
モースは彼女たちが写る古いアルバムを見ていた。
仲睦まじい様子であったが、その閉塞的な環境のせいで反抗的になり、一家と疎遠になったのだと言う。
彼女がピアノである曲を弾いていると、庭師のフィルがいきなり怒鳴り込んでくる。
シルヴィーのことを「アマンダ」と呼んで怒声を浴びせるが、彼女の顔をみて蒼白し、そのまま庭へと戻っていく。
その様子を見たモースは気になりつつも、マクガヴァンの母が危篤との知らせが入り、学寮長の家を後にする。
シルヴィーは取り乱した様子の彼を見て、或ることを確信する。
一方学寮長の妻は、納屋に引きこもってしまったイモジェンに会いに行っていた。
彼女は朝、誰かからの連絡を受けてから錯乱し、納屋に閉じこもって出てこないのだと夫のロンが言う。
イモジェンは大声で「あの女は邪悪だから、早く家から追い出せ」と叫び始める。
あの女とは、シルヴィーのことだった。
モースたちが急いで病院へ向かうと、母の死に立ち会ったマクガヴァンが居た。
お悔やみを言うモースに対し、マクガヴァンはすべてを話す、と告げる。
1987年(三年前)、マクガヴァンはソイルスキャン社で仕事をしていた。
EK4という実験をしていた彼は、土壌汚染のない高収量の画期的な肥料を開発することに成功する。
しかし、その肥料を使った穀物は発がん物質を含んでいることが判明する。
分かった時には実験は最終段階。発表寸前だった。
その情報をディア博士にも伝えたとマクガヴァンは言う。
そして、ディア博士を襲ったのは自分ではなく、彼はすでに襲われたあとだったと主張するのだった。
その取り調べの最中モースは警視正に呼び出され、捜査の中止を申し渡される。
そして休暇を取るようにいわれるのだった。
それでも真実が気になったモースは、マクガヴァンと共にジェイクに連絡を入れ、彼が持ち去ったテープの録音を聴く。
マクガヴァンはソイルスキャン社側(学寮側)の人間に弱みを握られて脅され、
身に危険が迫っていたから何も言えなかったと告げるのだった。
モースは学寮長あてに小包を送っているのもマクガヴァンではないかと疑うが、彼はそれをきっぱり否定する。
一方学寮長夫妻はイモジェンに言われた通り、シルヴィーを家から追い出す。
学寮長から「記事は書かなくていい」と通告されるが、シルヴィーは気に留めず「書きたいことを書くだけだ」といって屋敷を去っていく。
その足で彼女は庭師のフィルの家を訪ねる。彼が先刻取り乱していた様子が気になったからだった。
その頃ルイスは、嘔吐物について調べていた。
するとあるパブで吐瀉物と同じ内容のキッシュを出していることが判明。
そしてそこの常連の中に、学寮長の家の庭師であるフィルが居ることが分かる。
モースは自らの意思で単独行動して捜査を進めるルイスを応援する。
モースもモースで、警視正から嫌味で渡された旅行のパンフレットをめくっていると、ふとシルヴィーとイモジェンの幼いころのフォトアルバムのことを思い出す。
翌日、フィルの家を訪ねたルイス。
そこには清掃人の女性と、娘のアマンダが居た。
アマンダはロンドンの学校に通っていると聞いていたが、どうやら休学しているらしい。
父親は庭の大会があるということで学寮長の屋敷に行って不在。
一方のモースはイモジェンに会いに来たが、夫のロンによると先ほど家を出て行ったと言う。
行先はシルヴィーの宿泊しているホテルだと教えてもらい急行するが、彼女は不在。
そのまま学寮長の屋敷へ向かったモースは、以前見せてもらったアルバムを再度開く。
そこには、海辺で遊ぶ幼きイモジェンやシルヴィーとともに、羊の骨、緑のリボン、貝や魚などが写り込んでいた。
モースは部屋の中に異様な空気を感じ、ダイニングへと進んでいく。
するとそこには頭部をかち割られた学寮長の遺体が転がっていた。遺体に驚くモース。
遺体の横にシルヴィーが怯えた様子でしゃがみ込んでおり、「彼には当然の報いだ」と言い捨てる。
モースは彼女に、幼き頃何があったのかを問う。
シルヴィーはある夏の出来事を話し始める。
11歳の夏、シルヴィーは学寮長に犯されていた。それ以降幾度となく、犯されて心も体もボロボロになっていた。
彼女は学寮長に対し、己の犯した罪の重さを分からせるために、小包を送っていたのだと言う。
その頃、学寮長の妻は大学の聖堂に居た。
自分の夫を手に賭けた罪の報いを受けるため、飛び降りて自殺しようとしていた。
そこへイモジェンが現れ、モースやルイスもそれに続く。
イモジェンは母に向かい「死なないで」と訴える。
しかし、「夫の罪を見逃した私も同罪だ」と言って涙を流す。
イモジェンはシルヴィーが自分の父に犯されていることに気づいていながら、見て見ぬふりをしていた。
そして自分は父親に愛されていないのだと思い、心を壊していた。
庭師フィルの娘アマンダもまた、学寮長の毒牙にかかり、心と体を壊してしまっていたのだった。
モースとイモジェンの説得、そしてルイスの身体を張った制止で、自殺を思いとどまらせることに成功し、彼女を警察へと連行する。
そして庭師のフィルもまた逮捕される。
自分の娘を汚された恨みで学寮長を襲おうとしたが、人違いで博士を襲ってしまい、彼を死に追いやってしまったのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
劇中音楽の話からになってしまいますが、ミゼレーレが掛かっていました。
ピアノがこのエピソードの大きな役割を果たしていましたが、奏でられる曲のほとんどが、底抜けに明るくなくて。
(そういうふうに聞こえるだけなのかもしれないですが)薄気味悪さを助長していた気がします。
劇中に、ザルツブルクの祭典というワードがあったのですが、それに対してモースは、「=ザルツブルク音楽祭」と結びつけていて、
これはクラシック好きだから結びつくのか、それとも一般常識なのか、ちょっと気になりました。
話の流れは、まさか博士殺しが巡り巡って児童虐待(性的暴行)につながるとは思いもよらず、
薄気味悪さを感じる学寮長夫妻の闇が、本当に闇で(現在進行形で少女を犯している学寮長と、その性的暴行を知りつつ見逃していた妻)やばかったです。
娘のイモジェンは両親への憎しみよりも、自分よりも父に愛されていた(犯されていた)シルヴィーを憎んで脳みそがご臨終しちゃってるし、本当に家族崩壊です。
学寮長自体は、ヘンタイくそ爺ってだけでなく、発がん性物質を含む食品開発を看過したってのも罪がデカい。
うーん、となると殺されたディア博士が可哀想。学寮長は分かっててディア博士を身代わりにしたのか?
だとしたらマジモンのくそじゃん。
とまあ、学寮長がやばい一択の話でした。
そのほかにもいろいろと気になることはあったのですが(マクガヴァンとかマクガヴァンとかマクガヴァンとか……)
マクガヴァンは綺麗な男性だった
最後はストーリーと全く関係のない話。
学寮長の妻はピアニスト?でシルヴィーやらイモジェンも屋敷に置いてあるピアノを弾くんですが、家のピアノの音程が低い気がするんですよね。
私の耳には……それが一番気になってしまった。
ルイスのこと、全然書いてないな……可愛かったのに。
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)
ランキング参加中♥優しさでぽちっと、よろしくお願いします_(:3 」∠)_


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でも字幕オンリー……
大雨降りしきるオックスフォード。
大学の学寮で、学寮長とディア博士が並んで歩いていた。
忘れ物に気づいた学寮長はディア博士を先に行かせ、後で合流すると言ってその場を離れるが……
その直後、ディア博士が瀕死の状態で見つかる。
第一発見者は学寮長だった。
ディア博士は若い強盗に襲われていたと証言する学寮長。
ひとしきり状況を聞いて帰ろうとすると、ディア博士が亡くなったとの連絡が入る。
翌日、大学へ向かって現場を確認。
犯人のものと思われる吐しゃ物が残っていたが。目撃した守衛は顔をよく覚えていなかった。
モースは校舎から讃美歌が響いているのに惹かれ、教室へと入る。
そこには数学講師で聖歌隊の指揮でもあるジェイクが居た。彼とモースは旧知の仲だった。
司法解剖の結果、ディア博士は心臓発作による病死。余命も短かった。
それをジェイクに伝えると、親しかったようでかなりショックを受けた表情を浮かべる。
ジェイクはモースに、ディア博士のことを話す。その中で、
「ティア博士は今度行われる環境問題の討論会の中で、重要な事実を発表すると言っていた」
それを聞いたモースは殺人ではないかと疑い始める。
ルイスはディア博士の研究室へと向かう。そこにはテープレコーダーがあったが、レコーダーの中身は空。
ケースも空で、テープが行方不明になっていることに気づく。
同じころ、学寮長の家にジャーナリストのシルヴィーが訪れる。
彼女と学寮長は縁戚で家族ぐるみの付き合いがあった。
書斎で学生と学寮長がある録音を聞いていた。それはまさにディア博士の部屋から盗まれた音源だった。
モースが再度学寮長を訪ねていくが、学寮長はティセ博士が討論会で何を話そうとしていたかは分からないと白を切る。
事情を訊いていると、学寮長あてに大きな箱が送られてくる。
学寮長の妻がそれをみるなり「これは嫌がらせだから、返送して」と取り乱す。
学寮長はそれを宥めて、箱を開けると、その中には動物の骨が入っていた。
モースは警視正から呼び出され、あまり事件に首を突っ込まないようにと釘を刺される。
適当に返事をしてルイスと捜査を始めたモースは、再度学長寮の家を訪ねて、妻に過去の嫌がらせについて話を聞く。
過去に二度、変な小包が届き、蛇の皮、腐敗した魚や貝が入っていたと言う。
その頃、学寮長の娘イモジェンは庭先で夫のロンと、シルヴィーが仲睦まじく話しているのを隠れて見ていた。
シルヴィーはロンに「イモジェンに何があったのか」と尋ねる。
シルヴィーの知っているイモジェンは快活で明るい女性だったが、
しばらく疎遠にしている間に人が変わってしまったかのようにおとなしくなってしまったことを不思議に思っていた。
ロンは、彼女が心の病を患ったのだと答える。
シルヴィーはイモジェンが心配になり、彼女に会おうと試みるが、ロンや学寮長をそれを断固拒絶する。
モースとルイスは署に戻り、情報を整理していく。
普段は人前に立ちたがらないディア博士が、討論会で何かを語ろうとしていた。
学寮長は嫌がらせを受けているが、事を荒立てたがらない様子。
モース「何を討論会で語ろうとしていたのか?」
ルイス「もしかしたら、テープに吹き込んでいたのかも」
モース「でもそれが行方不明……!!ルイス!一杯奢ってやる( ・´ー・`)!」
ルイス「え~豆スープが飲みたい気分なのに(´ゝ`;)」
モース「そんな季節じゃないだろ!」
モースとルイスは再度ディア博士の荷物を調べようと研究室へ向かう。
ジェイクにも改めて話を聞きに行くが、そこに知らない男も一緒に居た。
彼と懇ろな関係であると告げるジェイク。モースはそれを意に介さず、ディア博士のことを尋ねる。
ジェイクから「討論会で重要な事実を発表する」と聞いていたモースは、その内容を改めて問いただすが、
前とは打って変わって、固く口を閉ざしてしまうのだった。
ルイスもまた大学関係者に話を聞いたが、みな口が重い。
ただその態度から、学寮長は慕われていないことだけは分かった。
彼がまだ財政係をしていたころ、学寮は資金が潤沢で、景気が良かったと言う。
研究資金を提供してくれていたCORBI社に投資するほどの羽振りの良さだったことをルイスが報告すると、
その社名を聞いてモースの目の色が変わる。
「CORBI社と言えば、ジャーナリストのシルヴィーが暴露記事を書いて、大損害が出た会社だ」
大学ではディア博士の葬儀が営まれる。モースたちも出席し、終わったあとでシルヴィーに話を聞いていると、
突然守衛の男が声を上げる。ディア博士の事件の夜、彼のそばにいた男を見つけたというのだ。
モースたちが駆け寄ると、そこに居たのは、ジェイクの部屋に居た男だった。
男が捕まったのを見たジェイクは焦って研究室に戻り、身支度を整える。
その中には、あのカセットテープも入っていた。
連行された男の名前はマクガヴァン。しかし完全黙秘を貫く。
そこへルイスがやってきて、ある写真を差し出す。それはマクガヴァンとその母親が写ったものだった。
ディア博士の葬儀中に彼の自宅は何者かによって放火されていた。
同居中の母は病に伏しており、入院していると言うことまで分かる。
モースはそれを聞いて、学寮長とディア博士についてさらに情報が必要だと考える。
モースはマクガヴァンの母を訪ねる。
するとそこにスーツ姿の怪しい男が一人、マクガヴァンの母に何かを話しかけていた。
男はモースの姿を見るなり逃走してしまう。
その夜、学寮長の家ではイモジェンとシルヴィーがピアノを弾いていた。
久しぶりに流れる和やかな雰囲気も、学寮長の陰険な態度で白けてしまう。
シルヴィーは学寮長に関する記事をまとめている最中で、まだまだ書きたいことがあるから取材を延長したいと言い出す。
それを聞いた学寮長夫妻はまるで悪夢が続くかのような悲壮感を漂わせるのだった。
ジェイクは翌日、荷物を持って学寮を後にする。
モースに対し、話せない事情があることを告げる手紙を残していた。
モースとルイスはそれを読んで「深追いすると大変なことになるかもしれない」と頭を悩ます。
マクガヴァンがこの事件を解くカギではないかとルイスが言う。
彼の職業はシステムアナリストだった。今でも求人の絶えない職にも関わらず、マクガヴァンは失業中だった。
彼はソイルスキャンという会社に勤めていた。それはCORBI社の子会社だった。
だがそれ以上に何も捜査が進んでいかず、頭打ち。モースは苛立ち、ルイスに当たる。
ルイスはソイルスキャン社について調べると言って、モースを置いて捜査に出かける。
マクガヴァンはソイルスキャン社で環境問題に取り組んでいた。
ディア博士もまた環境問題に重きを置いた研究者で、立場としては同じ側だったにもかかわらず、
マクガヴァンはなぜディア博士を殺そうとしたのかという疑問がモースとルイスに浮かぶ。
事件当時は豪雨で、傘を差していたというのもあって人違いをしたのではないかとルイスが推理する。
本当の狙いは学寮長だったのではないかというルイスに対し、モースは可能性はあるとしながらも情報が乏しいと頭を抱える。
そこへ学寮長夫人から連絡が入り、また不審な小包が届いたと言われる。
モースが向かうと、そこにはシルヴィーが待っていた。学寮長の妻は、イモジェンの元へ向かったと言う。
箱の中身は緑のリボンだった。羊の骨ほどのインパクトはないまでも、薄気味悪いものだった。
シルヴィーに学寮長家族のことを尋ねると、彼女はイモジェンと姉妹のように育てられたことが窮屈だったとこぼす。
モースは彼女たちが写る古いアルバムを見ていた。
仲睦まじい様子であったが、その閉塞的な環境のせいで反抗的になり、一家と疎遠になったのだと言う。
彼女がピアノである曲を弾いていると、庭師のフィルがいきなり怒鳴り込んでくる。
シルヴィーのことを「アマンダ」と呼んで怒声を浴びせるが、彼女の顔をみて蒼白し、そのまま庭へと戻っていく。
その様子を見たモースは気になりつつも、マクガヴァンの母が危篤との知らせが入り、学寮長の家を後にする。
シルヴィーは取り乱した様子の彼を見て、或ることを確信する。
一方学寮長の妻は、納屋に引きこもってしまったイモジェンに会いに行っていた。
彼女は朝、誰かからの連絡を受けてから錯乱し、納屋に閉じこもって出てこないのだと夫のロンが言う。
イモジェンは大声で「あの女は邪悪だから、早く家から追い出せ」と叫び始める。
あの女とは、シルヴィーのことだった。
モースたちが急いで病院へ向かうと、母の死に立ち会ったマクガヴァンが居た。
お悔やみを言うモースに対し、マクガヴァンはすべてを話す、と告げる。
1987年(三年前)、マクガヴァンはソイルスキャン社で仕事をしていた。
EK4という実験をしていた彼は、土壌汚染のない高収量の画期的な肥料を開発することに成功する。
しかし、その肥料を使った穀物は発がん物質を含んでいることが判明する。
分かった時には実験は最終段階。発表寸前だった。
その情報をディア博士にも伝えたとマクガヴァンは言う。
そして、ディア博士を襲ったのは自分ではなく、彼はすでに襲われたあとだったと主張するのだった。
その取り調べの最中モースは警視正に呼び出され、捜査の中止を申し渡される。
そして休暇を取るようにいわれるのだった。
それでも真実が気になったモースは、マクガヴァンと共にジェイクに連絡を入れ、彼が持ち去ったテープの録音を聴く。
マクガヴァンはソイルスキャン社側(学寮側)の人間に弱みを握られて脅され、
身に危険が迫っていたから何も言えなかったと告げるのだった。
モースは学寮長あてに小包を送っているのもマクガヴァンではないかと疑うが、彼はそれをきっぱり否定する。
一方学寮長夫妻はイモジェンに言われた通り、シルヴィーを家から追い出す。
学寮長から「記事は書かなくていい」と通告されるが、シルヴィーは気に留めず「書きたいことを書くだけだ」といって屋敷を去っていく。
その足で彼女は庭師のフィルの家を訪ねる。彼が先刻取り乱していた様子が気になったからだった。
その頃ルイスは、嘔吐物について調べていた。
するとあるパブで吐瀉物と同じ内容のキッシュを出していることが判明。
そしてそこの常連の中に、学寮長の家の庭師であるフィルが居ることが分かる。
モースは自らの意思で単独行動して捜査を進めるルイスを応援する。
モースもモースで、警視正から嫌味で渡された旅行のパンフレットをめくっていると、ふとシルヴィーとイモジェンの幼いころのフォトアルバムのことを思い出す。
翌日、フィルの家を訪ねたルイス。
そこには清掃人の女性と、娘のアマンダが居た。
アマンダはロンドンの学校に通っていると聞いていたが、どうやら休学しているらしい。
父親は庭の大会があるということで学寮長の屋敷に行って不在。
一方のモースはイモジェンに会いに来たが、夫のロンによると先ほど家を出て行ったと言う。
行先はシルヴィーの宿泊しているホテルだと教えてもらい急行するが、彼女は不在。
そのまま学寮長の屋敷へ向かったモースは、以前見せてもらったアルバムを再度開く。
そこには、海辺で遊ぶ幼きイモジェンやシルヴィーとともに、羊の骨、緑のリボン、貝や魚などが写り込んでいた。
モースは部屋の中に異様な空気を感じ、ダイニングへと進んでいく。
するとそこには頭部をかち割られた学寮長の遺体が転がっていた。遺体に驚くモース。
遺体の横にシルヴィーが怯えた様子でしゃがみ込んでおり、「彼には当然の報いだ」と言い捨てる。
モースは彼女に、幼き頃何があったのかを問う。
シルヴィーはある夏の出来事を話し始める。
11歳の夏、シルヴィーは学寮長に犯されていた。それ以降幾度となく、犯されて心も体もボロボロになっていた。
彼女は学寮長に対し、己の犯した罪の重さを分からせるために、小包を送っていたのだと言う。
その頃、学寮長の妻は大学の聖堂に居た。
自分の夫を手に賭けた罪の報いを受けるため、飛び降りて自殺しようとしていた。
そこへイモジェンが現れ、モースやルイスもそれに続く。
イモジェンは母に向かい「死なないで」と訴える。
しかし、「夫の罪を見逃した私も同罪だ」と言って涙を流す。
イモジェンはシルヴィーが自分の父に犯されていることに気づいていながら、見て見ぬふりをしていた。
そして自分は父親に愛されていないのだと思い、心を壊していた。
庭師フィルの娘アマンダもまた、学寮長の毒牙にかかり、心と体を壊してしまっていたのだった。
モースとイモジェンの説得、そしてルイスの身体を張った制止で、自殺を思いとどまらせることに成功し、彼女を警察へと連行する。
そして庭師のフィルもまた逮捕される。
自分の娘を汚された恨みで学寮長を襲おうとしたが、人違いで博士を襲ってしまい、彼を死に追いやってしまったのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
劇中音楽の話からになってしまいますが、ミゼレーレが掛かっていました。
ピアノがこのエピソードの大きな役割を果たしていましたが、奏でられる曲のほとんどが、底抜けに明るくなくて。
(そういうふうに聞こえるだけなのかもしれないですが)薄気味悪さを助長していた気がします。
劇中に、ザルツブルクの祭典というワードがあったのですが、それに対してモースは、「=ザルツブルク音楽祭」と結びつけていて、
これはクラシック好きだから結びつくのか、それとも一般常識なのか、ちょっと気になりました。
話の流れは、まさか博士殺しが巡り巡って児童虐待(性的暴行)につながるとは思いもよらず、
薄気味悪さを感じる学寮長夫妻の闇が、本当に闇で(現在進行形で少女を犯している学寮長と、その性的暴行を知りつつ見逃していた妻)やばかったです。
娘のイモジェンは両親への憎しみよりも、自分よりも父に愛されていた(犯されていた)シルヴィーを憎んで脳みそがご臨終しちゃってるし、本当に家族崩壊です。
学寮長自体は、ヘンタイくそ爺ってだけでなく、発がん性物質を含む食品開発を看過したってのも罪がデカい。
うーん、となると殺されたディア博士が可哀想。学寮長は分かっててディア博士を身代わりにしたのか?
だとしたらマジモンのくそじゃん。
とまあ、学寮長がやばい一択の話でした。
そのほかにもいろいろと気になることはあったのですが(マクガヴァンとかマクガヴァンとかマクガヴァンとか……)
マクガヴァンは綺麗な男性だった
最後はストーリーと全く関係のない話。
学寮長の妻はピアニスト?でシルヴィーやらイモジェンも屋敷に置いてあるピアノを弾くんですが、家のピアノの音程が低い気がするんですよね。
私の耳には……それが一番気になってしまった。
ルイスのこと、全然書いてないな……可愛かったのに。
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)
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