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名探偵ポワロS4E2【雲をつかむ死】

シーズン4エピソード2【雲をつかむ死】のあらすじ&最後までのネタバレです。

シーズン4、第二話目です。前回1時間40分もあるのかよ~とため息を吐いていたわけですが、モースに比べるとライトだったので、そこは一安心でした。
また、1エピが長い分、事件が短絡的(?)というかサクッと終わらないのがいいですね。
やっぱり推理を味わいたいので……

あとこの邦題は「雲をつかむ死」なわけですけれど、全然違いますよね。
「Death in the Clouds」なので、とりあえず、雲は掴んでないですね……

===

パリへと旅行にやってきたポワロ。
そこで観光をしていたグレイという若い女性と出会う。彼女の誘いでテニスを観に行ったポワロは、試合後のパーティーでそこで自らの泊まるホテルで遭遇した口の悪い女性セシリーと友人を目撃する。
セシリーは老齢の夫人に金がないとせびりに行く。ポワロはそんな現場を見て、苦い顔をした。

翌朝、ポワロはパリからロンドンへと戻る飛行機に搭乗した。グレイはその飛行機のキャビンアテンダントだった。
同じ飛行機には、セシリーやその友人、歯科医でグレイと親しくなったノーマンたちも乗っていた。
ポワロは飛行機が苦手で、終始目を閉じていたが、突然キャビンアテンダントの声がして、目を覚ます。
なんと斜め後ろに座っていた老齢女性が毒矢を打たれて死んでいたのだ。

ロンドンのクロイドン空港へと到着した一同。所持品検査をするジャップ警部に呼ばれたポワロは、一緒に凶器を探すことに。
搭乗者のデュポンが考古学者で、手荷物の中に南アメリカの原住民の笛を持っていた。それが凶器ではないかとジャップ警部が推理する。
殺されたのはマダム・ジゼルという金貸し。主に富裕層向けに金を貸していた。返済が滞るとスキャンダルで脅迫をしていたという。

飛行機の機内で南米の模様の入った筒が見つかる。見つかったのはポワロの席だった。
すぐに指紋を調べるように指示を出したポワロ。そこへセシリーが詰め寄ってきて早く帰りたいと言い出し、ジャップ警部も困惑する。
ポワロの助言でセシリーに飛行機での状況を聞いたが、彼女はジゼルに近づいた人物は知らないと言い、彼女とも面識はないと嘘を吐いた。

フランスのフルニエ警部に連絡をしてマダム・ジゼルの家を捜索してもらったが、行動が遅く、彼女のメイドによって脅迫の証拠となる書類は燃やされたあとだった。

一同、いったん解散となり、ポワロはグレイとノーマンとともにタクシーに乗った。
ノーマンと別れた後で、グレイはポワロにデュポンのことを話した。
「彼にポワロさんの名前を聞かれたんです。なんでなんだろうと思って」
その夜、ポワロを訪ねてセシリーの夫ホーバリがやってくる。
どうやらマダム・ジゼルとセシリーの関係が捜査によって明るみになり、家まで警察が事情を聞きに来たのだという。
妻とはうまくいっていなかったものの、彼女が人殺しをするような人間ではないと彼は言った。

翌日ポワロはグレイとともに飛行機に乗っていた推理作家のクランシーに会いに行った。
彼はデュポンが持っていた民族楽器に詳しく、犯罪の知識も豊富で、なおかつキャビンアテンダントのグレイに、飛行中、席を立っているのを目撃されていた。
彼の家に行った二人は、事件についての考えを教えてほしいと質問するが、彼は答えない。多くを語らない彼だったが、彼の書斎の棚にはなぜか南米の民族楽器が。
「あなた、そういう知識は推理小説に使うために学んだとおっしゃっていましたけれど、あなたの作品にそんな内容は今のところありませんよ」
そうポワロは問い詰めた。

同じころ、パリのフルニエ警部の元へマダム・ジゼルの娘アンを名乗る女性が遺産相続の申し立てにやって来た。
その日は時間がないということでそのまま帰ってしまったと言い、彼女に会いにはるばるパリへとやって来たジャップ警部とポワロだったが、捜査は空振りに。
フルニエ警部のポンコツぶりにジャップ警部はイラつくが、どうにか機嫌を直してもらい、捜査協力をすることに。
ポワロは、犯行に使われたと思われる笛の中から見つかった紙切れに書かれた「F」の文字がフランスの通貨フランのことではないかと推理。南米で買われたものではなく、パリのどこかで購入したものではないかと言ってジャップ警部とフルニエ警部に捜査してもらう。

行方不明になったアンを、ポワロはグレイとともに探すことに。
マダム・ジゼルの家を訪ねた二人は、そこでアンという娘が居るかと尋ねたところ、ジゼルは23年前に私生児を生んでそのまま里子に出したという。
その後は音信不通で、居場所は不明。
ポワロにはもう一つ気になることがあった。マダム・ジゼルはいつもパリを朝9時に発つ飛行機に搭乗していたとキャビンアテンダントから聞いていたが、事件のあった日はなぜか違う便に乗っていた。
その理由をメイドに尋ねると、予約をしたときに満席で仕方がなく後の便にずらしたのだと言う。

航空会社へと向かった二人。受付係に尋ねると「4000フランを渡すから満席だと嘘を吐いてほしいと頼まれた」という。
話を持ち掛けてきたのは、ガムと噛み、眼鏡をかけてやぎ髭を生やしたアメリカ人らしい。
次にジャップ警部が見つけてくれた「笛」を売った店に向かうと、そこでもまた「買ったのはアメリカ人」だったという証言を得る。

ポワロはジャップ警部、フルニエ警部と合流し捜査の進展を報告。
笛を買ったのはアメリカ人に偽装した何者かで、共犯者がいるのかもしれないと推理する。
ジャップ警部はスコットランドヤードに連絡して、セシリーの監視を指示していたが一歩遅く彼女の行方は分からなくなってしまった。

空港へとノーマンを迎えに行ったグレイに付き添っていたポワロは、そこでキャビンアテンダントのヘンリーに出くわす。
彼が遺体の第一発見者で、そのときの状況を詳しく訊き出したポワロ。すると彼は、マダム・ジゼルのコーヒーにスプーンが二個ついていたことを思い出した。

その後、フランス警視庁に居たポワロとジャップ警部の前に、ジゼルの娘アンが現れる。彼女は出生証明書を持ってきていた。
「結婚式の日に、母の死を知って急いで警察に来たんですが、ハネムーンがキャンセルできなくて、来るのが遅くなってしまった」
ポワロはそう言う彼女に見覚えがあったが、どこで会ったのか思い出せない。彼女はずっとカナダで暮らしていたという。
そんな中、セシリーがパリに来ていることがゴシップ誌の記事に載り、ポワロとジャップ警部は目を丸くする。
彼女はイギリス人俳優バラクラフとカジノで豪遊しているというのだ。

ポワロはグレイとノーマンは協力してセシリーとバラクラフに揺さぶりをかけた。
セシリーに話を聞いたポワロは、彼女がジゼルからバラクラフとのゴシップをロンドンで暴露する脅迫を受けていたこと、そして彼女が死んで心底安心していることを聞き、事件の糸口を見出す。
さらにグレイの些細な一言からトリックを解明するが、ポワロはアンの命が狙われるのではないかと予期し、彼女の家に向かった。
彼女はアメリカ人らしき男に連れられて外出しており、警察が出動して保護に向かったが彼女はすでに列車内で服毒して死んでいた。
警察は自殺として考えていたが、ポワロは納得がいかない。

ポワロは関係者とホテルの部屋に呼び出し、謎解きを始めた。
アンに見覚えがあったのは、それがセシリーのメイドと同一人物だったから。
彼女はカナダからイギリスへ出てきて、上流階級の給仕の仕事に就いた。それがセシリーだった。
そこで生みの親であるジゼルと再会をしたが、もちろん母親は自分に気づかない。母への憎しみを持ち続けていたアンに近づいたのは、上流階級の暮らしに憧れていたノーマンだった。
彼はアンと恋仲になり、金のためにジゼルを飛行機で殺した。
まず周りの目を誤魔化すために蜂を飛行機内に放ち、アテンダントが居なくなったタイミングを見計らって自分の白衣に着替え、アテンダントを装ったあと、彼女に毒針を刺して殺した。何食わぬ顔で着替えて席に戻り、その後は事件とは無関係を装っていた。
アンと結婚したノーマンは、アンを殺し、遺産を相続しようと考えていたのだ。

アンを毒殺するために使用した瓶に指紋が残っていた、とポワロが言うと、彼は「手袋をしていた」とこぼした。それが何よりの証拠となり、ノーマンは逮捕された。

ノーマンに恋心を抱いていたグレイを慰めるポワロ。彼女はポワロの言葉に涙を流しながら礼を言った。
翌朝、ジャップ警部とともに芸術の都パリを満喫するポワロだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

今回はミス・レモンどころか、ヘイスティングスさえ出てこなかった……私の癒しがまた一つ不足していましたね。
本題に入る前に、当たり前のことなんですけれど、飛行機で旅行とかあったんですよね……ポワロはパリまでひとっ飛びしてた。
この原作が発刊されたのは1935年なので、日本は昭和10年……日本の空に飛行機なんて飛んでいたのか?
太平洋戦争で集中的に空襲されたのは航空機工場のある地帯だったので、軍用機が製造されていたのは分かるんですが(中島飛行機とか、三菱とかね)
と思って、いつも頼りにしているウィキペディア先生を訪問したら、日本の民間航空企業は戦後の日本航空が初めてのようです。
ということは、庶民は飛行機なんて乗ってなかったわけですよね。
そう考えると、欧米と日本では産業の進歩がまったく違うわけです。NYには摩天楼がもう出来上がっていたんですもんね。

ってなことは置いておいて、パリまで旅行に行ったポワロですが、しょっぱな綺麗なお姉さまグレイにさっそく話しかけて「私が案内しますよ」とか言っちゃってます。
私だったら一人で回りたいですけどね、美術館とか。解説してくれるのはありがたいんですけど。

グレイちゃんは可愛かったです。ちょっとあどけなさの残る感じとか。
今回の事件も、怪しいメンバーが多数存在していましたね。
まずは推理小説家のクランシー。前回の濡れ衣マンのカストもクレイジーなキャラクターでしたが(戦争でメンタルをやられて不安定)、今回のクレイジー枠はクランシーで決まりですね。
高名?な作家のようですが、どうやら彼は自分が生み出した名探偵のキャラクターに執筆を支配されているようです。
南米産の笛についても、そんなもの作品に登場しないのに彼の書斎に有ったのには理由がありました。
「(南米に関わりのある推理小説を)書きたいけど、私の名探偵が書かせてくれないんだ!」と怒ってましたね。クランシーの頭の中では事件が起きているけど、名探偵は解決してくれないと……なかなかクレイジーです。
謎解きのシーンで、それを聞いたセシリーは「こんな気味悪いオッサンを隣に座らせないでくれ」って言ってました。ストレートな物言いで、クランシーが可哀想になりましたね。

次に怪しいのは、歴史家のデュポン。つやっつやのお顔をしていたイケメンでした。ちょっと丸かったけど。
彼もミスリードさせる要員でした。彼は全くの無関係で、むしろ自分の発掘に協力してくれるパトロン探しをしているだけでした。

そして一番怪しいのはセシリーですよね。終始イライラしていました。分かりやすい嘘もつくし。
戸田恵子さんのお声で、ツンとした感じがよく合っていました。
夫のホーバリはいい人そうでしたね。田舎の名手のようですが、セシリーはそんな田舎暮らしが嫌いだったみたい。夫婦仲もあまりよいようには見えませんでした。
だから若い男を連れてパリでカジノ豪遊をしていたわけですが。
このホーバリさんは、幼馴染の女性と仲良くしています。きっとその幼馴染はホーバリに気があるのでしょう。ホーバリも彼女と一緒になった方が幸せになれるとは気づいているようです。
パリから帰国したセシリーたち。朝早くから乗馬を楽しんでいる夫と幼馴染を家の窓からジーっと見ていました。あの顔は嫉妬なのかな?

というわけで、一番怪しくなさそうなノーマンがまさかの犯人。
セシリーのお付きのメイドのアン=ジゼルの娘というという、唐突なぶっこみには驚きました。そして彼女とノーマンが引っ付いていることもまたもびっくり。
横から殴られた感じが否めませんでした(後だしが多くて)。
彼は「上流貴族の生活に憧れていた」なんてどこで分かったの???
あらすじでは端折ってしまいましたが、ノーマンとグレンがポワロの捜査に協力するシーンがありました。
その時点でポワロはセシリーが怪しいと思っていたのでしょうが、結局そのシーンで嵌められたのはノーマンの方でした。
ノーマンがタブロイド紙の記者の変装をしてセシリーに近づくという作戦でしたが、そこで変装したノーマンがあまりにも変装が下手くそで、ポワロがわざわざ手直しをするという場面が挿入されていました。
ノーマンはわざと「自分は変装が壊滅的に下手くそなんです」というのをポワロにアピールしていたんですね。
今回の事件の容疑者は、アメリカ人に変装していた男だったので、変装が下手くそなノーマンは容疑者から除外される……はずだったわけですが、そうではなかったというね。

アンの顔はほとんど見えなくて(しかもボブヘアーだったし)印象に残っていなかったんです。
なのでフルニエ警部の前に現れたチリチリヘアーの彼女と同一人物とはまったく気づかず。ポワロもよく分かったなあ……

それにしても、アメリカ人の印象があまりにもよくありませんね。
「下手くそなフランス語を話す」「メガネ」「ひげ」「ガムを噛んでいた」らアメリカ人認定だそうです。え、そうなん?
下手くそなフランス語って……フランス人以外みんな下手くそやろwと思うのは私だけなのか。
確かにガムを食べているのはアメリカ人ぽいですけどね(完全にメジャーリーグ中継の影響)。
あと整えてない髭もアメリカ人っぽさあるな(メジャーリーグ中k……以下略)。

ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)

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ちゃんこい
Posted byちゃんこい

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