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名探偵ポワロS5E3【黄色いアイリス】

シーズン5エピソード3【黄色いアイリス】のあらすじ&最後までのネタバレです。

私は花を愛でたりするタイプの人間ではないので、アイリスって何なのだろうなと思っていました。
アイリスオーヤマが一番に思い浮かんだくらいですからね……
調べてみたら、お花でした。アヤメなんですね。

===

ポワロが朝食を摂っていると、ヘイスティングスがやってくる。
テーブルの上にあった新聞を広げると、そこには近くにできたレストランの広告が出ていた。
そのレストランの名前は「白鳥の庭」。ポワロはその名前に聞き覚えがあった。
ミス・レモンが出勤してくると、彼女の手には黄色いアイリスの花が。郵便受けに入っていたと言う。
それを聞いたポワロは動揺し、二人は心配する。
そしてポワロは、二年前の出来事を話し始めた。

二年前、ブエノスアイレスの牧場に居たヘイスティングスを訪ねるために、アルゼンチンへと向かったポワロ。
国は政情不安定で、牧場へ向かう交通もストライキが起きてしまい、ポワロはホテルで過ごす羽目に。
そこで口論をする男女に出逢ったポワロは、その片割れの男性アンソニーに声を掛けられる。
彼は記者をしており、政情不安に関する取材を行っていた。
彼と口論をしていた女性は、政界の大物の娘で、スクープ記事を書くために親睦を深めていたらしい。
そして、有力者たちはその日の夜「白鳥の庭」というレストランで食事会をすると聞いた。

その夜、ポワロはホテル内に漂う、ただならぬ空気を感じていた。
急な停電に見舞われ、ランプを手に自室へ戻ろうとすると、一人の紳士に話しかけられる。
「ここへ居てはいけない。早く去ることです」そう言われてポワロは困惑する。
彼の名はカーター。アンソニーから聞いた政界にも影響力を持つ大物だった。
ちょうどホテルへ帰ってきたアイリスと、二人で物騒な話をし始め、ポワロは聞き耳を立てた。

二人のその後が気になったポワロはアンソニーから聞いたレストランへ向かった。
そこではアイリスとその夫バートン、アイリスの妹ポーリーン、カーター、そして友人たちがテーブルを囲んでいた。
バートンがステージのバンドに「妻に向けての愛の歌」をリクエストするために席を立ち、歌手の美声で場は盛り上がる。
その後、席に戻ってきたバートンの音頭で、乾杯をすると、突然アイリスは苦しみはじめ、その場へ倒れる。
彼女は青酸カリの入った飲み物を飲んで、死んでしまった。
ポワロが彼女の手荷物を見ると、ポーチの中に、青酸カリの入った容器があった。しかしバートンは、彼女が自殺するはずがないと言った。

翌朝、事件の捜査をしようとしたポワロだったが、軍のクーデターが発生し、ポワロはスパイ容疑で逮捕されてしまう。
そして銃殺されたくなければ、すぐに国外へ退去するようにと言い渡され、船に乗せられたと言う。

あれからちょうど二年。同じ名前のレストランがオープンすることになり、さらには黄色いアイリス。何かの暗示だろうとポワロたちは考えた。
ポワロとヘイスティングスは、さっそくレストランへと向かい、オーナーと二年ぶりに再会。
彼によるとオープン初日に、二年前と同じメンバーが食事の予約をしていると知る。
ポワロたちは二年前に食事の席に参加していたダンサーの女性に話を聞きに行き、彼女も食事に同席することを確認。
その後、アンソニーの新聞社へと向かい、話を聞いた。彼はアイリスの妹ポーリーンと婚約中。
しかし彼女たちの父親カーターとバートンが共同で採掘していた石油会社の経営悪化の記事を書いたことでまたも口論をしている最中だと言う。
「二人はペレイラという人物から採掘権を買いました。クーデターで権力を得たペレイラは石油大臣となり莫大な富を得たが、公金の横領が発覚し、間もなく処刑されるでしょう」
そうなれば、二人が経営しているソブリン石油もダメージを負い、倒産するだろうと記事にしていたのだ。

その後、ソブリン石油へと向かったポワロたちは、カーターに話を聞いた。
今回の一件で、石油事業からは完全に撤退し、バートンとは手を切って、これからは元の仕事で生計を立てると言う。
それを聞いたポワロは、そのことをカーターに告げた。
「どうして、レストランを予約したのですか?」
あれから二年、どうしてまた同じメンバーを集めて、当時を再現するのかとポワロは単刀直入に尋ねた。

バートンは、アイリスが自殺ではないと主張した。
「あのテーブルの誰かに殺されたんだ」
ポワロは、二年前と同じく、ディナーの席を見守る決意をする。

そして当日、ポワロはレストランへと向かった。一方のヘイスティングスはポワロの命を受けて、アイリスの故郷ノーフォークへと向かっていた。
そしてそこで、彼女の父親の弁護士だった老紳士と共に墓参する。
アイリスの遺言書のことを尋ねると、彼女の遺産は夫のバートンではなく、妹のポーリーンに渡ることになっていたと教えてもらった。
そして同時に、ポーリーンもまた遺言状を作っており、成人するまではバートンが後見人となって遺産を管理。その後は、別の人物に渡るのだろうと言う。
その人物は誰かと尋ねると、同席していた婚約者と思われる男性に渡ることになるのではないか、と彼は言った。
そのことをヘイスティングスはディナーのあるレストランに伝言として残した。

レストランへポワロがやってくる。そしてヘイスティングスの伝言を確認し、バートン達の宴に同席することに決めた。
バートンはあの夜と再現するために席を立ち、ステージバンドに同じ曲をリクエストした。
その後、同じように乾杯をすると、ポーリーンは突然苦しみだし、その場に倒れる。
ポワロが確認すると彼女はすでに死んでいた。

ポワロはレストランの別室に残りのメンバーを集め、推理を始めた。
「カーターさん、あなたが二年前、アイリスさんと口論しているのを私は耳にしました。あなたはアイリスさんに何の秘密を握られていたんですか?」
問い詰められ、カーターは、石油採掘権を不正に手に入れたことを白状する。
バートンのアイデアで、軍のクーデターがあることを知りながらペレイラから採掘権を不正に得ており、その資金はイギリス政府から預かっていた国内での石油採掘費用から補填していた。
それをアイリスに知られ、彼女には黙っておくことはできないと言われたが、殺人はしていないとカーターは主張する。

ポワロもその主張に同意。カーターは実行犯ではないと断言する。
「この殺人を実行できるのは、皆がステージの歌手に気を向けている隙に、アイリスのグラスに毒を仕込めた人物です」
それはバートンだけだった。彼は二年前も今回も、わざと席を立ち、給仕のふりをして席を回り、毒を仕込んでいた。
「あなたはポーリーンの遺産も手に入れるために、彼女を殺そうとした」
濡れ衣だと言うが、ポワロはその場でコーヒーを配った女性の変装を解いた。
「ポーリーンは死んでいません」
ポワロは危険を察知し、彼女に飲み物を飲まないようにと忠告していた。そして彼女はポワロに協力して、死んだふりをしていただけだった。
それを知ったバートンはついに観念するのだった。

ヘイスティングスがロンドンへ戻ってきて、ポワロと合流。
事件解決をしている間に夕食を食べ損ねてしまったと言うポワロだが、時刻は深夜。
こんな時間にレストランはやっていないとヘイスティングスは言うが、一つだけ、あてがあった。
フィッシュアンドチップスのワゴンへと出かけた二人は、公園で遅い夕食を取るのだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

相変わらず、うまくあらすじをまとめられていないので、こちらで補足しますが、
冒頭の朝食シーンで、ポワロは小さなクラッカー?みたいなものを食べています。めっちゃ小食w
それを見たヘイスティングスが「イギリス式朝食を食べればいいのに」と言います(イギリスで唯一美味しい食事だもんねw)
ポワロはそれに対して「イギリスには料理はない」と酷評。ありとあらゆるものが美味しくないとこき下ろす。
……という流れがあってからの、最後のシーンです。
夕食を食べ損ねたポワロが、ヘイスティングスに連れてきてもらったのは「イギリスのファストフードの定番」のフィッシュアンドチップスの店。
それをポワロは美味しそうに食べます(もちろん、美味しいとは言わないけど)

久しぶりのポワロでしたが、面白い内容でした。二年前のアルゼンチンでも未解決事件を、ロンドンで解決するという展開。
ヘイスティングスは二年前にアルゼンチンの牧場へ遊びに行っていたんですね。何と言いますか、フットワークの軽い人ですね。
情勢不安でクーデターに遭遇したポワロですが、アルゼンチンの歴史はとんと分からないのでいつものようにウィキで調べてみました。
1930年代は混とんとしていたようです(まあ世界がそうなんですけど)。
第二次世界大戦前の空気と言いますかね。このころは今以上にイギリスがぶいぶい言わせていた時代なので、アルゼンチンに押せ押せムードで権益ごり押ししていたようです。

途中、ペレイラという人の名前が登場しますが、彼は石油の権益をカーターとバートンに売っただけでなく、ポワロをスパイ容疑で逮捕した人物でもあります。
そしてアンソニーが言っていた通り、銃殺刑で死んじゃいます。銃殺シーンはもろに映されていないんですけど、それっぽい表現はありました。
銃殺の映像?というか構図を見ると、ゴヤの作品を思い出すんですよね。『マドリード、1808年5月3日』ってやつです。

それにしても、バートンは熱演でした。アイリスが死んだ時、「自殺なわけがない!」と騒いだのは一体なぜ?
自殺で処理された方がよかったのでは?と思うのですが。妻想いの夫を印象付けるためだったのかしら。
そしてわざわざ二年前と同じことを仕込んで「妻の弔い合戦」と言うわけではないのでしょうが、わざわざ事件を再現して妹まで殺そうとするその感じが(芝居じみていると言いますか)、主演男優賞を差し上げたいくらいです。
助演男優賞はカーターで。犯人にされかけた時のおどおど感が真犯人レベル。ちょっと不安になるくらい焦ってた。

ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)

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ちゃんこい
Posted byちゃんこい

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